2023年度チェーン・レクチャーのシラバス

 

担当校 同志社大学
科目名 組織神学特殊研究1
講義題目

宗教と戦争と平和

開講期間 春学期2単位
開講日 原則として隔週金曜5・6講時(16:40~18:10 18:25~19:55)
コーディネーター

三宅威仁(同志社大学教授)

概要

 ロシアによるウクライナ侵攻をはじめ、世界各地で戦争や紛争が続いている。2023年度のK-GURSチェーン・レクチャーでは「戦争と平和」に対する諸宗教の関わりについて考察する。諸宗教は争いの発生原因や本質的特徴をどのように理解しているのであろうか。また、平和を構築するためにどのような寄与をなし得るのであろうか。諸宗教は本来、悩み苦しむ人々に寄り添い、「救済」を指し示して安心や平安を齎すことを旨としてきたが、その反面、歴史において争いを正当化する働きを担ったことがあったのも事実である。そうした功罪両面を踏まえつつ、異なったものの見方や利害状況を抱えている多種多様な人々が平和裡に共生するために諸宗教の果たし得る役割を探求したい。

 受講登録をしない聴講、関心をもつ回のみの聴講も歓迎する。なお、Zoomを利用した双方向オンライン型授業を行う。

到達目標

 「戦争と平和」の問題に対する神道、仏教諸宗派、キリスト教の関わりについて学ぶ。

授業計画

実施回開講日内容講師
第1回 4月14日 「オリエンテーション」 同志社大学 三宅威仁 教授
第2回 4月28日

「宗教と戦争と平和―古代世界から現代まで」

「キリスト教における戦争と平和」

同志社大学 小原克博 教授
第3回 5月12日

「アジア・太平洋戦争と仏教教団―真宗大谷派の戦中と戦後の歩み―(1)」

「アジア・太平洋戦争と仏教教団―真宗大谷派の戦中と戦後の歩み―(2)」

大谷大学 福島栄寿 教授
第4回 5月26日

「戦場の宗教者(1)」

「戦場の宗教者(2)」

皇學館大学 中山郁 教授
第5回 6月9日

「日本中世の戦争と仏教―承久の乱と慈円を中心に―(1)」

「日本中世の戦争と仏教―承久の乱と慈円を中心に―(2)」

高野山大学 坂口太郎 准教授
第6回 6月23日

「禅宗の教えと戦争」

「内山愚堂と武田範之」

花園大学 中尾良信 教授
第7回 7月7日

「原始仏教に見る戦争と平和(1)」

「原始仏教に見る戦争と平和(2)」

佛教大学 細田典明 教授
第8回 7月21日

「仏教・真宗と平和(1)」

「仏教・真宗と平和(2)」

龍谷大学 高田文英 教授

成績評価基準

 

 小レポート(計7回)100%

 講義内容の理解、指定文献の読解、主体的思考を問う。

 4月28日(金)より隔週毎に、各担当者より課題を提示し、小レポートの作成を求める(計7回)。小レポートは次回の授業開始時刻(2週間後の金曜日の16:40)までに提出すること。小レポートはそれぞれ14.3点を満点として採点する。剽窃(コピー&ペースト)のような不正行為があった場合は直ちにF評価となるので、注意すること。