2016年度チェーン・レクチャーのシラバス

担当校 同志社大学
科目名 組織神学特殊研究1
講義題目 宗教と苦難
開講期間 春学期2単位
開講日 原則として隔週金曜日5・6講(16:40~19:55)
コーディネーター 三宅 威仁(同志社大学教授)

概要

京都・宗教系大学院連合は、大谷大学大学院、高野山大学大学院、種智院大学、同志社大学大学院、花園大学大学院、佛教大学大学院、龍谷大学大学院を加盟校として発足し、関連学会等諸協力団体のご協力を得ながら活動をしています。2006年度からは、加盟大学院間の単位互換制度を始め、2014年度からは新しく皇學館大学大学院が正式に加盟し、さらに幅広い教育・研究への取り組みを進めています。このチェーン・レクチャーはそのような取り組みの一環として、京都・宗教系大学院連合の加盟校の特色を活かした連続講義として隔週金曜日に開講されます。2016年度は「宗教と苦難」をテーマとし、各加盟校からの講師が、各校のオリジナリティに基づいた講義を展開します。聴講のみの受講も歓迎いたします。

到達目標

悩み苦しむ人々に寄り添い、苦難からの解放を指し示すことは、「救済」の提供を約束する宗教が伝統的に果たしてきた役割の一つである。どれほど科学技術が発達しようとも、災害や病気のような自然によってもたらされる苦難や、紛争や貧困のような人間によって引き起こされる苦難はなくならず、人類を苛み続けている。今年度は、こうした苦難の本質的特徴や発生原因・対処方法などを巡る諸宗教の思想と実践を主題に据える。セム系一神教のように全知全能で絶対善なる唯一神を信仰する宗教の場合、神の創造した世界にそもそもなぜ苦難が発生するかという疑問が生じるし、とりわけ深刻な問題を引き起こすのは「義人の苦しみ」であるが、同様の問題意識は神道や仏教にも存在するのであろうか。また、キリスト教においては「神(天)の国」や「終末」が説かれるが、いずれの宗教においても現世における苦難の解決策として何らかの空間的・時間的「彼岸」が必然的に要請されるのであろうか。こうした問題点に関して諸宗教の比較考察を試みたい。

授業計画

実施回開講日内容講師
第1回 4月8日

「一神教的世界理解における苦難の発生と解決」

同志社大学 三宅 威仁
第2回 4月22日 「禅宗と苦難 ―あるがまま―」 花園大学 中尾 良信
第3回 5月6日 「善悪無礙の世界観」 皇學館大學 菅野 覚明
第4回 5月20日 「浄土教における苦難の受けとめ―飢饉・疫病と戦争・貧困―」 大谷大学 井上 尚実
第5回 6月3日 「大石順教尼の生涯とその教え」 高野山大学 乾 仁志
第6回 6月10日 「「四苦八苦」の仏教―その日本的解釈の諸様相―」 種智院大学 佐伯 俊源
第7回 7月1日 「法然の苦悩と阿弥陀仏の救い」 佛教大学 伊藤 真宏
第8回 7月15日 「エンゲージド仏教の視点から見る苦の問題」 龍谷大学 嵩 満也

成績評価基準

授業内課題として毎回小レポートを課します(80%)。また期末にレポートを課します(20%)。